■設立年月日:平成52年7月11日

代表者名理事長酒 井 督
役 員副理事長藤 井 孜
理事桑畑幸次
原 口 博芳
小 川 圭一
松 岡 宏知
原 田 誠
小夏正子

組合員数 37人

■事業内容

  1. 組合員の健全な営業と経営の改善合理化に関する事業
  2. 関連店舗の施設及び付帯設備の改善合理化に関する事業
  3. 官公庁及び関係諸団体との連絡協調に関する事業
  4. 組合員の福利厚生に関する事業
  5. その他、この組合の目的を達成するために必要な事業

■運営方針
本組合は、相互扶助の精神に基づき組合員の自主的営業活動を促進し、その適正、かつ健全な運営を確保すると共に、広く県民消費生活の安定と市場の振興に寄与することを目的とする。

■組合の沿革

昭52.7宮崎市中央卸売市場開設に伴い付属営業人として業務開始
昭55. 8付属営業人から関連事業者(関連店舗組合)として名称変更、現在に至る。

1. 宮崎市中央卸売市場の成立背景
戦後の食糧流通整備
第二次世界大戦後、日本各地で食糧需給が逼迫する中、国は流通の合理化と安定を図るために、自治体主体で中央卸売市場を整備するよう促しました。
宮崎市も例外ではなく、地元農産物や水産物を安定して供給するため、市内や近郊の生産者・漁協などと連携しながら、市場の整備を進めることになりました。

宮崎市中央卸売市場の開設と拡充
宮崎市中央卸売市場は、昭和30年代(1955年前後)頃から準備が始まり、段階的に施設を整えながら開設されていったとされています。初期の段階では規模も小さく、青果や水産物などの取り扱いが中心でしたが、その後の高度経済成長期に伴い取引量が増え、施設の拡充や関連施設の整備が進められました。

生鮮品流通の拠点としての発展
宮崎は農業が盛んな地域であり、野菜や果物だけでなく、近海で水揚げされる魚介類、さらには畜産(宮崎牛・地鶏など)も有名です。こうした多彩な生産背景と、地元での消費需要の高まりを受けて、宮崎市中央卸売市場は県内でも重要な生鮮品流通の拠点として機能を拡大していきました。

2. 関連店舗組合の成り立ち
市場利用者の利便性向上
中央卸売市場には、生産者から卸売業者まで多種多様な関係者が集まりますが、市場を利用する小売店や一般消費者にとっても、食材購入の拠点としての役割が大きくなりました。そこで、市場内で一般向けに小売りを行ったり、飲食を提供したりする店舗が徐々に増え、これらをまとめて運営する必要性が生まれたのが関連店舗組合のはじまりとされています。

正式な組合の発足
昭和の後期から平成初期にかけて、個々の店舗や業者が集まり「関連事業者組合」や「関連店舗組合」といった形で組織を整備し、市場利用者向けの販売促進や衛生管理、共同のイベント開催などを行うようになりました。市場内で働く人や買い物客のための食堂、鮮魚店、青果店、精肉店などが集まり、相互に協力し合いながら営業を続けてきたのです。

地元密着型の商業エリアとしての形成
卸売市場はもともとプロの仕入れ向けの性格が強い場所ですが、時代が進むにつれて地元住民や観光客も訪れる“食のまち”としての色合いが濃くなりました。関連店舗組合は、そうした訪問客に対応するための情報発信やサービス向上などにも取り組み、徐々に市場内の顔的な存在となっていきました。

3. 現代に至るまでの変化
施設の老朽化と再整備
昭和に建設された施設は、時が経つにつれて老朽化が進むため、平成・令和にかけて改修工事や再整備が行われています。関連店舗組合の店舗もこれらの再整備に合わせて改装・リニューアルが行われ、より清潔で快適な買い物・食事環境を提供できるようになっています。

観光資源としての注目
最近では“市場めぐり”や“ローカルグルメ”が観光コンテンツとして注目されるようになりました。宮崎市中央卸売市場の関連店舗組合も、地元の方々はもちろん、県外からの旅行客にとっても魅力的なスポットとなり、テレビや雑誌、SNSなどで紹介される機会が増えています。

消費者ニーズの多様化への対応
食の安全や地産地消への関心が高まる中、市場の鮮度や産地の明確さが評価されるようになり、プロだけでなく一般の消費者が朝市や関連店舗を積極的に利用する流れが生まれました。また、最近ではテイクアウトやデリバリー需要にも対応する店舗も出てきており、時代のニーズに合わせて柔軟に形を変えています。

4. 歴史を感じながら楽しむ魅力
宮崎市中央卸売市場の関連店舗組合は、戦後から続く日本の食文化や流通体制の歴史的背景を踏まえつつ、地元の生活に密着した形で発展してきました。今も昔ながらの人情味や市場独特の活気が残っており、その雰囲気を体験しながら新鮮な食材や郷土グルメを楽しめるのが大きな魅力です。